【基礎データ】
パレストリーナ
Parestrina
作曲者:ハンス・プフィッツナー
Hans Pfitzner(独1869~1949)
台本:作曲者自身(ドイツ語)
初演:1917年6月12日ミュンヘン、プリンツレゲンテン劇場(第一次世界大戦の時)
演奏時間:全3幕(1幕1時間40分2幕1時間14分3幕30分)合計3時間24時間
楽器編成:
4Fl(2Pic,alto-Fl),3Ob(EH),3Cl,Bs-Cl,3Fg,K-Fg/6Hr,4Tp,4Tb,Tub/Tim,Perc/Org,Cel,2Hp,2Mandolin/Str,Viola-d'amore
Banda:Pic,Cl,Mandolin,Guiter
概説:
「パレストリーナ」はプフィッツナーの代表作であり、「16世紀の大作曲家パレストリーナの生涯と1562年の宗教会議」という歴史上の実話が題材である。プフィッツナーは、音楽学者アンブロスによる「音楽史第四巻」(1878年)を読んで創作を思い立った。1910年から翌年にかけてまず台本のみ仕上げた。作曲は1912年1月1日に着手、1915年に完成した。プフィッツナーはリヒャルト・シュトラウス(ポスト・ロマン主義の代表的な作曲家)と同様に指揮者としても活躍していた。音楽関係の仕事に就いたことがなく、彼の作品が社会に大きな衝撃を与えたこともなかった。また彼の反動的な言動(ベルクやブゾーニ、ヒンデミットの音楽を拒否したなど)から、ボイコット運動をおこされるなど、生涯にわたってアウトサイダーとしての人生を送った。しかしワーグナーの流れを汲み、戦前においては非常に高く評価され、彼の音楽協会が設立され、彼のための音楽週間が開催され、また各種の勲章を受けるなど、非常に高い評価を受けたことも事実である。新古典主義や新即物主義、新ウィーン楽派の表現主義音楽や無調音楽といった第1次世界大戦前後に始まった音楽界の「新しい波」に反対し、頑固として後期ロマン主義の立場を守り抜いた。そしてシューマンとブラームスをこよなく尊敬していた。ウィーン・フィルは、晩年身寄りがなく生活苦に陥ったプフィッツナーを、名誉会員に推挙し、年金を与えた。
最終更新:20080823
by AS
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