第3幕
第1場:ドン・パスクワーレ邸。
召使いがノリーナの言いつけで慌ただしく走り回っている。これから芝居見物に出かけるというノリーナが着飾って登場。ノリーナは結婚初夜だと怒るパスクワーレに平手打ちを食わせ、一枚の手紙を落として外出する。それは今夜ノリーナの密会の約束が記されていた。これは勿論パスクワーレを騙す小道具だが、これを見たパスクワーレはこれを口実に離婚が出来ると思い、マラテスタを呼ぶ。召使いたちの合唱。マラテスタとエルネストが現れて今夜の密会の打ち合わせをする。つづいてパスクワーレが登場して、マラテスタに傍若無人な新妻を嘆き、こんなことならエルネストとノリーナを結婚させればよかったとこぼす。そして新妻の不貞の現場を取り押さえるべく計画を練る。
第2場:夜の庭園。
エルネストのセレナーデ「なんと心地よい」。ノリーナが現れ、甘美な二重唱。パスクワーレとマラテスタが登場、密会の現場を取り押さえようとするが、エルネストはきわどくその場を逃れる。マラテスタはソフロニアに扮するノリーナに、明日になればエルネストの花嫁ノリーナ!がこの家に来て、一緒に住むことになると言う。ノリーナはそんな女と住むのは真っ平ごめん、この家を出ると宣言。それを聞いて大喜びのパスクワーレは早速エルネストを呼び、ノリーナとの結婚を許可し、遺産の相続を約束する。ここでソフロニアが実はノリーナであったことをパスクワーレに打ち明ける。はじめは怒っていたものの、そこは人の良いパスクワーレ。二人を許し祝福して、めでたく一件落着する。(幕)
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