<第3幕>宮殿の大広間
ユリッスは夜のうちに広間にある王座の下に剣を隠しておく。一方ユメはペネロプの求婚者達から羊と牛を婚礼の料理として運びこむようにと命じられる。そこでユメは「料理を運び込む際に、羊飼い達はナイフを隠し持って控えています」とユリッスに報告する。いよいよ結婚式の準備が始まり、求婚者達がペネロプを呼びだす。するとペネロプは男から教えられた通り「ユリッスの大弓を引いた者と結婚します」と宣言する。まず三人の求婚者達が順に大弓を構えるが、かたく張られた弦を少しも引くことはできない。そこに昨日の物乞いが現れ「弓を引かせてほしい」と言いだすので求婚者達は嘲笑う。しかし男は大弓を引き、軽々と矢を射るのである。怖れおののく求婚者達を前に、男は「ユリッス王である!」と名乗りを上げ、二本目の矢で求婚者の一人ユーリマクを射抜き、次々に求婚者達を退治してしまう。ペネロプは恋しい夫ユリッスと感激の再会を果たし、二人は喜びの歌を歌う。イケタの民衆は国王の帰還を祝い、ゼウスの神を讃えて幕となる。

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