【基礎データ】
ポーギーとベス
Porgy and Bess
作曲:ジョージ・ガーシュウィン
George Gershwin(1898-1937)
原作:デュポーズ・ヘイワード/DuBose Heywardの小説「ポーギー」を、原作者と作曲者の兄アイラ・ガーシュウィン/Ira Gershwinが台本・作詞をおこなった。
初演:1935年9月ボストンのコロニアル劇場
演奏時間:約3時間
楽器編成:2Fl,2Ob,EH,Cl,Fg,A-Sax,T-Sax/3Hr,3Tp,2Tb,Tub/Perc(Cym,SD,BD,Wdbl)/Pf/Str
歌劇「ポーギーとベス」(ガーシュウィン)
 ガーシュウィンはおびただしい数のミュージカルや、映画の音楽を書いたが、本当に心血を注いで完成させたのは、この史上初のオール黒人キャストによる、フォーク・オペラ「ポーギーとベス」だった。ガーシュウィン自身は白人だったが、黒人音楽のブルースや、宗教的なゴスペル・ソング、また物売りのフシまで研究し尽くして、このオペラに成果として採り入れている。これは作曲者の黒人音楽に対する傾倒と、研究の深さが実った、不滅の傑作といっていい。原作はデュボース・ヘイウォードの小説で、身体障害者の黒人の青年と、ギャングの情婦で麻薬中毒の女性との純愛物語という、ヨーロッパのオペラとは、余りにかけ離れた題材も注目されよう。中でも「サマータイム」を始め、「俺にはない物ばかりだぞ」、「それがそうとは決まっちゃいない」など、ジャズやポピュラー音楽のスタンダードになっている曲も多い。
(C) 出谷 啓
最終更新:2009年6月19日
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