第2幕 カピトールの宮殿の大広間
平和の使者のコーラスがカピトールの大広間に聞こえている。使者たちはローマの自由を宣言し、リエンツィも加わり新たに創立された自由について問答している。一同は紛争と抑圧から解放され、自由を得たことを神に感謝する。リエンツィ最初のこの講演には大使、外国の高官とともに、敗北した貴族も出席している。しかし貴族の間では権力奪還の密談がなされ、リエンツィの暗殺が計画されていた。盗み聞きをしていたアドリアーノは驚き、父親のステファノに再考を嘆願するが無視される。そこで、アドリアーノはリエンツィを救おうと決意する。市民がカピトールの大広間に集まり、リエンツィとイレーネ、元老院委員たちを歓迎している。リエンツィが各国大使に挨拶しようと振り向いた時、アドリアーノは貴族の暗殺計画を警告する。大広間では戦いの踊り、剣闘士の戦い、乙女たちの祝賀の舞が披露されている。人々が祝賀で賑わう中、オルジーニら数人の貴族がリエンツィを短刀で刺し殺そうとするが、鎖帷子に守られ一命を取り留める。リエンツィは貴族の反逆に憤り、人々は復讐と裏切り者の処刑を叫ぶ。リエンツィも市民の意思を汲み貴族の死刑を宣告し、彼らを収監する。カピトールの鐘が暗く響く。アドリアーノは貴族の処罰に苦悩し、イレーネとともに、リエンツィに父親の助命嘆願をする。リエンツィは二人の熱意に負け、貴族のローマへの忠誠を条件に恩赦する。しかし、ここでもまた口先だけの忠誠が誓われ、貴族の陰謀を抑え込むことはできないのであった。
第3幕へ
オペラ名曲辞典TOP