第2幕
 ジルダが攫われたと知った公爵は、アリア「彼女の涙が見えるようだ」と嘆く。そこへ廷臣たちが来て、ジルダを攫って来たと報告する。公爵は喜んで、彼女に会いに別室へと行く。娘の行方を探りに来たリゴレットは、廷臣たちの様子から、ジルダがここへ拉致されて来たと悟り、娘を返せと息巻く。アリア「悪魔め鬼め」。廷臣たちはそのとき初めて、リゴレットの妾だと思っていたあの女が、真実の彼の娘だったのを知ってびっくりする。
 するとジルダが泣きながら、転げるように出て来て父親の胸に身を投げかける。父娘2人だけになると、公爵との馴れ初めから、今に至るまでの経過を「祭の日にはいつも」のアリアに託して語る。それを聞いた父は「娘よ泣きなさい」と慰める。そこへモンテローネ伯爵が、衛兵に引かれて通りかかる。老伯爵は公爵の肖像画を仰ぎ見ながら、呪いの言葉を投げつける。それをみたリゴレットも、この仇は必ずとってやると復讐を誓う。
(C) 出谷 啓
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