第3幕
ガザの町。牢の中で髪を切られ盲にされたサムソンが鎖につながれ石臼をひいている。サムソンは神に逆らったことを深く悔いる。神殿ではペリシテ人達が宿敵の捕縛を祝う宴を行っている。子供の手にひかれて盲いたサムソンが登場する。大僧正はこのみじめな姿を嘲り、デリラも今こそ復讐はなったと嘲る。そしてダゴンの神に杯を献ぜよと命じられたサムソンは、エホバに必死に祈ったのち、手をひく子供に向かって中央の柱のところに連れて行けと命じる。群衆のあざけりを聞きながらサムソンは柱に手をかけて神に念ずる。そして全力を込めて2本の柱を揺すり始める。やがて轟音と共に神殿は崩壊してゆく。エホバの神の怒りはくだされたのである。全ての人々を押しつぶし、また愛し合い憎み合ったデリラとサムソン自身をも共に押しつぶして。(幕)
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