あらすじ:
一幕の喜劇には不釣り合いなほどの豪華な序曲に引き続き、芝居がはじまる。(芝居は45分程、音楽なしで進行する。)
劇場支配人のフランクが、ザルツブルクでの劇団の興行について、俳優のブッフと話あっている。そこへ銀行家のアイラーやってきて、女優プファイル夫人を推薦する。 そこへたった今推薦されたばかりのプファイル夫人本人が現れ、自らを売り込む。つづいてクローネ夫人、ヘルツ夫婦、最後には大女優フォーゲルザング夫人らが次々売り込みに現れる。俳優の次は歌手のオーディションだ。(ここでようやく、再びモーツァルトの音楽が再開される。)ヘルツ夫人は「Ariette」、ジルバークラング嬢は「Rondo」を歌い、互いに「プリマ・ドンナは私」と譲らない。テノールのフォーゲルザング氏が仲裁に入り、三人で「Terzett」を歌う。最後は、ジルバークラング嬢が「全ての芸術家は、自らが唯一の存在である名誉を望むもの。そうでなければ、芸術は小さなものにすぎない。」フォーゲルザング氏は「調和こそ、最大の美点。」ヘルツ夫人は「それぞれの芸術は同じ価値のもの、評価は観客にまかせましょう。」ブッフ氏は「私は歌は歌えないけど、喜劇役者としては、一番だ!」(ちなみにブッフが歌うのはここだけ!)と歌い、全員で「芸術家は他人よりも秀でることに努力しなければならない。しかし、他人を見下すような人は、小さな芸術家だ。」と合唱して大団円となる。(幕)
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