【基礎データ】
セルセ(別名・クセルクセス)
Serse(Xerxes)
ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル
Georg Friedrich Haendel(独1685-1759・英に帰化)
台本:ニコロ・ミナート
Nicolo Minato(原台本/1654年/伊語)
シルヴィオ・スタンピーリャ
Silvio Stampiglia(改作/1694年)
原作:歴史上の事実に基づく
初演:1738年4月15日
ヘイマーケット国王劇場(ロンドン)
演奏時間:(第1幕70分、第2幕45分、第3幕45分) 合計約2時間40分
楽器編成: 2201/2100/hpchd/Str
概説:紀元前480年、実在の人物アケメネス朝(B.C.550-330)ペルシャ王・クセルクセス1世(在位B.C.485-465)を描いたオペラ。作品自体は失敗に終わり上演も数回で打ち切りとなったが、冒頭第1幕第1場、樹を愛でるセルセにより歌われる有名なアリア「樹木の陰で Ombra mai fu(Largo)」はヘンデルの「ラルゴ」として独り歩きし、今も愛され演奏し続けられている。これはクセルクセス1世が実際にプラタナスの樹を愛し、その樹を飾りたて警備までつけていたことに基づいていて、元々はカストラート(去勢した男性歌手)のためのアリアだった。実際の王はギリシャ侵略を図った戦争で大敗し国へ逃げ帰り、その後の国内政策も難航、近親者間の惨殺などもあり最後には本人も側近者に暗殺されるという数奇な運命を辿った。
by Ikumi最終更新:20080420
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