<第3幕> 
第1場/回廊
弟アルサメーネが恋人ロミルダの元を訪れ、お互いの誤解が解けた。ようやく2人はきつく抱き合い、その場に居合わせた妹アタランタも、とうとうアルサメーネを諦める決心をした。そして今までの嘘を何とか取り繕い、その場を去って行った。ところがそこへセルセがやってきて、今度は権力を振りかざしての求婚をしてきた。王の権力を前に、結局強く拒絶できないロミルダは、苦し紛れに「父が結婚を認めなければ..」と返事を濁した。それを隠れ見ていたアルサメーネは、ロミルダの曖昧な態度に憤り、再び2人の関係は悪化するのだった。
第2場/森の中
セルセはすぐに姉妹の父アリオダーテの元を訪れ、ロミルダと王室の者との結婚を承諾させる。しかしこの時アリオダーテは、<王室の者>とはロミルダの恋人アルサメーネのことだと勘違いした。今度こそ良い返事が聞けると期待したセルセに対し、ロミルダはまだアルサメーネの名を口にするので、憤慨したセルセは、アルサメーネを殺すと言い出した。驚いたロミルダは、以前助けた兵士アマストレに、こっそりアルサメーネを助けるよう頼んだ。しかしアルサメーネは、それを「自分が国外に出ている間に、ロミルダとセルセが結婚してしまう計画ではないか」と疑いだした。
第3場/寺院
結婚式当日。姉妹の父アリオダーテが式の準備をしている所へ、ロミルダとアルサメーネが別々にやってきた。この2人が結婚するとばかり思っているアリオダーテは、すぐさま「王の許可があったから」と2人を結婚させてしまう。その後やってきたセルセはこれに怒り狂い、皆が集まった所でアルサメーネに剣を向け、ロミルダをも刺すように言う。これは我慢の限界と、アマストレがその剣を奪い正体を明かす。自分の婚約者の苦しい胸の内を訴えられたセルセは、ようやく我に返り、今までのことを心から懺悔した。するとアマストレもこれを赦し、妃の冠を受けると女性らしい穏やかな表情が甦った。そして全員コーラス「我々に平穏が戻る Ritorna a noi la calma」で幕となる。
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