Il Tabarro/外套
ジャコモ・プッチーニ
Giacomo Puccini
伊1858-1924
三部作第1番
Il Tabarro/外套
初演:1918年12月14日メトロポリタンオペラ
原作:ディディエ・ゴルド/Didier Gold
台本:ジュゼッペ・アダーミ/Giuseppe Adami
時所:1910年代9月のパリ
演奏時間:54分
楽器編成
2Fl,2Ob,EH,2Cl,Bas-Cl,2Fg/4Hr,3Tp,3Tb,1Tuba/Tim,Tamb,Tgl,Cym,BD,Glock/Hp.Cel/Str
Banda:Tp,船のサイレン,クラクション,Hp,Campa
概説:
いわゆる「3部作」と呼ばれる、1幕物のオペラシリーズの最初の作品に当たる。パリのセーヌ河を航行する艀を舞台に展開される愛憎物語で、一組の夫婦を中心にした、人間の救いようのない嫉妬と疑惑のドラマは、プッチーニのオペラの中でも「トスカ」と並んで最もヴェリズモ的な作品に数えられよう。題名の「外套」は、劇中でジョルジエッタが語るように、あるときは喜びを、あるときは苦しみを包み隠すもので、愛の象徴として使われているが、最後には妻の情夫の死体を隠す道具になり、ミケーレの愛憎の動きを反映して使われる。本来この作品は、ドラマとしてパリで上演され好評だったものを、アダーミに台本を依頼してオペラ化した演目で、1916年の11月に全曲が完成されている。
(C) 出谷 啓
最終更新:2010年1月18日

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