タンクレディ
Tancredi
ロッシーニ
Gioacchino Rossini(1792-1868)
台本:伊語/ガエターノ・ロッシ/Gaetano Rossi
原作:タッソーの「エルサレムの解放」とヴォルテールの「タンクレード」
初演:1813年2月6日ヴェネツィア・フェニーチェ劇場
時所:1005年シチリア島シラクサ
上演時間:序曲6分、第1幕68分、第2幕91分、合計3時間5分(カットが入り2時間45分程度の上演が多い。)
楽器編成:2 Fl/Pic,2Ob/EH,2Cl,2Fg/2Hr,2Tp/Tim/Banda turca/Str/Continuo
概説:
若きロッシーニの出世作。ロッシーニの伝記を書いた文豪スタンダールは、この作品をロッシーニの傑作として讃え続けた。
王子タンクレディは、低音の女性歌手(コントラアルト〜メゾソプラノ)が務める。
初演時にはハッピーエンドの台本だったが、その翌月には原作通りにタンクレディの死で終わるように変更された。しかし不評のため、この悲劇的バージョンは長いこと日の目を見ることがなかった。それが20世紀後半になって復活し、現在では結婚で目出度く終わるヴェネツィア版と悲劇的結末のフェラーラ版の両方が存在し、上演、録音の際はヴェネツィア版かフェラーラ版かが明記される。当初、フェラーラ版に差し替えた際、曲のカットや変更がなされたため、現在でもこのオペラではカットや曲の移動などが度々行われ、それは芸術上のこだわりという意味だけでなく、上演時間の調整という意味でも使われているように見える。
最終更新:2010年7月4日
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