【あらすじ】
時と場所:4世紀、古代エジプトのナイル河畔のテバイード、港町アレクサンドリア
<第1幕>
第1場/ナイル河畔の修道院の地下室
ナイル河畔のテバイードにある修道院。粗末な食事をとっている修道士たちの元に、疲れきった修道士アタナエルが、長旅から戻ってくる。アタナエルは、アレクサンドリアの町が、遊女タイスの影響で人々は堕落した生活を送っていると聞いた。長老バレモンは、世俗の者には関わってはならないと忠告をする。しかしその夜、半裸で踊るタイスの夢を見たアタナエルは、彼女を信仰の道に引き入れ改心させようと決心し、再びアレクサンドリアに向かう。
第2場/古代エジプト港町アレクサンドリア
アタナエルは、故郷アレクサンドリアへの今の複雑な心境を歌う<これこそ恐ろしい街>(voila dons la terrible cite!)旧友の大金持ちニシアスの邸宅を訪れたアタナエルは、キリスト教の力で彼女を救うために、タイスに会わせてくれと頼む。ニシアスは、大金をつぎ込んで、タイスを愛人として1週間囲っていたのだ。彼はアタナエルをその晩の宴に参加させることにし、そのためアタナエルに世俗的な服を着させる。アタナエルをからかうように着替えさせる場面の四重唱<昔の輝きを取り戻してきたな>(Je vais donc te revoir brilliant comme autrefois!)。そこで、タイスに見つめられた彼は、彼女を改心させ、肉欲から救い出そうと叫ぶ。タイスは少しも驚かず、そればかりか彼を家に誘うので、アタナエルは、動揺しつつ逃げ去る。
第2幕へ
オペラ名曲辞典TOP