<第3幕>
第1場/尼僧院長アルビーヌの修道院付近のオアシス
灼熱の砂漠を旅する遊女タイスは、疲れきっている。修道士アタナエルは、苦痛が罪を濯ぐと教える。尼僧たちと尼僧院長アルビーヌがタイスを迎えに現れ、アタナエルはタイスを見送り永遠の別れを告げる。ここでも瞑想曲のメロディーが管弦楽で流れる。
第2場/テバイード
修道院に戻ったアタナエルは、タイスのことが忘れられず、食事も喉を通らない。日夜、タイスの幻想に翻弄される彼の耳に、彼女の死を告げる神の声が聞こえてくる。耐えられなくなったアタナエルは、修道院を飛び出してタイスの元へいそぐ。
第3場/尼僧院の庭
尼僧院長アルビーヌは、タイスの熱心な祈りが、彼女の罪を浄化したと語る。アタナエルが現れ、瀕死のタイスに駆け寄る。タイスの死の直前で、再び瞑想曲のメロディーが流れ、彼女はアタナエルに改心のきっかけをくれたことに感謝し、アタナエルは、神の信仰を捨て、今まで非難し、隠してきた自分の気持ち(彼女への肉体的愛情)を打ち明け歌う二重唱<あなたですの!神父様>(C'est toi ,mon pere!)。しかし、瀕死の彼女には聞こえず、そのままアタナエルの腕の中で、タイスは天国を夢見ながら静かに息絶える。彼は悲しみのあまり「憐れみを!」と叫び幕となる。
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