トスカ Tosca
プッチーニ
Giacomo Puccini
伊/1858-1924
初演:1900年1月14日ローマ・コンスタンツィ劇場/Teatro Costanzi
台本:伊語/イッリカ/luigi Illica,ジャコーザ/Giuseppe Giacosa
時と場所:1800年6月。ローマ。
演奏時間:第1幕約45分/第2幕約40分/第3幕約25分/合計約1時間50分
楽器編成
3Fl(2Picc持替え),2Ob,E.H.,2Cl,Bass-Cl,2Fg,K-fg/4Hr,3Tp,3Tb,Tuba/Tim,SD,Trgl,Cym,TT,GC,Carillon,Cel,Bell/Hrp,Str.
Banda:4Hr,3Tbn,Org,Bell,大砲(以上第1幕),Fl,Va,Hrp,Bell,2SD(以上第2幕),小銃,Bell(第3幕)
概説:
このオペラの原作は、フランスの劇作家サルドゥの戯曲で、不世出の名女優といわれた、サラ・ベルナールのために書かれたのだった。劇の方は5幕から成る大作だったが、オペラ化に際してジャコーザとイルリカは、台本を3幕に短縮するのに大変苦労したという。全体はアクションの多い、また劇的な起伏に富んだ物語で、確かにジャコーザのいうように、詩情にはいささか乏しいかも知れないが、トスカとカヴァラドッシの純愛もあり、それにスカルピアの横恋慕が加わり、その上殺人と銃殺刑まで描かれるのだから、そのストーリーの多彩さは尋常ではない。そして最後の幕ではスカルピアも、カヴァラドッシも、さらにはトスカも、すべての主要人物が死に絶えるという、何とも残忍非情な結末をむかえるが、これはヴェリズモ(現実主義)・オペラの影響によるものだといっていい。スリルとサスペンス一杯の傑作といえよう。
(C) 出谷 啓
最終更新2009年5月18日
RETURN
オペラ名曲辞典TOP