第3幕 サンマルコ広場
真夜中の鐘が鳴り、カーニバルも益々盛り上がる。自分の恋人がウルビーノ公爵に口説かれているかと思うと、居ても立ってもいられない理髪師のカラメッロと料理人のパパコーダ。そんな中、主人のデラックアの嘘に付き合いきれなくなった侍女チボレッタは、ウルビーノ公爵に自分の身分を明かしてしまう。そしてちゃっかりパパコーダをお抱え料理人にするよう売り込み始めた。デラックアは慌てて「妻は華やかな席が苦手なので、ムラノ島へ行かせた」と言い訳する。公爵は悪戯心で「今すぐ本物の奥様を連れてくれば、財産管理人の件を考える」とデラックアに言い、彼はすぐに妻を迎えに出た。勿論公爵は、本物のバルバラがここにいるアンニーナだと思っているので、管理人の件は本気ではない。バルバラとその侍女両方を手に入れたと思い込んで、満悦している。そこへいよいよ痺れを切らしたカラメッロとパパコーダが乗り込み、全てを明かす。公爵は、首を覚悟で恋人を守ろうとするカラメッロに財産管理人、パパコーダにはお抱え料理人の役を与えた。そしてそれぞれの彼女たちに感謝しなさいと言った。そんな中、バルバラを迎えに行ったデラックアが「妻が誘拐された」と真っ青になり戻ってきた。そこへ「誘拐されそうになったところを、甥のエンリーコに助けられた!」と本物のバルバラが、不倫相手のエンリーコと現れる。デラックアは、まんまと騙され一安心。カーニバルもクライマックスを迎え、公爵が皆に来年の再会を約束し、ヴェネツィアの一夜に幕が下りる。
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