シチリア島の夕べの祈り
I Vespri Siciliani
Giuseppe Verdi
ジュゼッペ・ヴェルディ
台本:1282年シチリア島パレルモで起きたフランス支配への暴動の史実に基づく。
仏語/スクリーブ/Augusutin Eugene Scribe(1791-1861)の原作を、デュヴェイリエ/Charles Duveyrierが脚色
伊語/E.カイミ
初演:1855年6月30日/パリ・オペラ座
演奏時間:序曲9分、全曲3〜3時間半
楽器編成:2Fl(Pic),2Ob,2Cl,2Fg/4Hr,4Tp(2Corni,2Trombe),3Tb,Tub/Tim,SD,BS,Cym/Hp/Str/舞台上:Casta,SD
序曲:2Fl(Pic),2Ob,2Cl,2Fg/4Hr,4Tp(2Corni,2Trombe),3Tb,Tub/Tim,SD,BS,(Cym)/Str
概説:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」(ヴェルディ)
1855年にパリで開催された、第1回の万国博覧会のために、パリでの観光客を当て込んで、新作として上演されたのが、スクリーヴの原作によるこの「シチリア島の夕べの祈り」である。フランス人に対する、イタリア人の反発というテーマも、当時としては話題性にも富んでいたし、フランス人好みのバレエ音楽をふんだんに採り入れた構成、それに豪華なスペクタクルな素材でもあり、6月30日に行なわれた初演は大成功であった。物語は13世紀シチリア島の首都パレルモで、実際に行なわれた大暴動を扱った実話によっていて、支配者であったフランス人が、大勢生命を奪われた事件をテーマにしたものである。ヴェルディ中期を代表する傑作で、全体にドラマとしてはむらもあるが、随所に名アリアや重唱、あるいは合唱曲にも恵まれていて、多くのファンを惹きつける魅力に溢れている。
(C) 出谷 啓
最終更新:2009年2月20日
RETURN
オペラ名曲辞典TOP