第3幕
 モンフォルテの宮殿の部屋。モンフォルテは1人、アリーゴが連れて来られるのを待っている。実はアリーゴこそ彼の血を分けた息子で、成長した我が子とともに、生活出来ればと念願しているのである。そして長いあいだ別れていた我が子に思いを寄せるアリア、「喜びのうちに」をうたう。拉致されて来たアリーゴに亡き妻からの手紙をみせ、2人は真実の親子であると告げる。アリーゴは父親に巡り会って喜ぶが、皇女との約束を守れば、父親殺しになることに気付き、父に惹かれる気持ちを振り切って、涙を流しながら逃れ去って行く。
 モンフォルテの宮殿の舞踏会場。バレエ「四季」が踊られた後、仮面舞踏会が開かれている。皇女とプロチダは仮面をつけて、この祝宴に紛れ込み、宮殿にいたアリーゴに暗殺計画を告げる。現れた総督にアリーゴは、危険を知らせて立ち去らせようとするが、とき既に遅く皇女とプロチダは、短剣を抜いて総督に襲いかかる。アリーゴはとっさに総督を庇い、暗殺者は逮捕される。シチリアの島民たちはアリーゴの裏切りに腹を立てるが、総督は息子の気転と変身を喜ぶ。
(C) 出谷 啓
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