【基礎データ】
ウェルテル/Werther/Werthers
作曲者:ジュール・エミール・フレデリック・マスネ
Jules Emile Frederic Massenet(1842~1912)
台本:エドゥワール・ブロー/Edouard Blau(1836~1906)
ポール・ミリエ/Paul milliet(1848~1942)
ジョルジュ・アルトマン/Georges Hartmann(1843~1900)、フランス語
原作:ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
Johann Woifgang von Goethe(1742~1832),
「若きウェルテルの悩み/Die Leiden des jungen Werthers/TheSorrows of young Werther,」,ドイツ語、1774年
初演:1892年2月16日、ヴィーン/Vienna,宮廷歌劇場/The Imperial Theatre(ドイツ語版)、1893年1月16日、パリ/Pzris,オペラ・コミック/Opera-Comique(当時は火災による修復工事中だったのでリリック劇場/Theatre Lyriqueを借りていた)
演奏時間:前奏曲5分,第1幕38分,第2幕35分,第3幕39分,第4幕24分,合計約2時間21分
楽器編成:
2Fl,Pic,2Ob,EH,2Cl,2Fg,A-Sax/4Hr,2Tp,3Tb,Tub/Tim,Perc/Hp,Cel,Org/Str
概説:原作であるゲーテの「若きウェルテルの悩み」はゲーテ自身の悲恋と、失恋した友人の自殺に構想を得て書かれた物語で、読者が自殺願望を抱く(実際に自殺に至ったケースもあった)という社会現象「ウェルテル効果」を巻き起こしたといわれている。マスネはスコアを1887年に完成させたが、オペラ・コミック座のお客には暗すぎるということで初演を断られた。その後劇場の火事などにより、パリに先駆けてドイツ語版が1892年ヴィーンで初演を迎えることになる。しかしこのオペラが本当に評価を得るのは1903年のアルベール・カレによるオペラ・コミック座公演以後のことで、その後はパリだけても1200回を超える公演を記録し、現在も尚人気の演目である。ウェルテルの死を提示する〈前奏曲〉で幕が開き、〈月の光〉、〈悲痛の歌〉、〈手紙の歌〉、〈涙の歌〉、〈祈り〉、〈オシアンの歌〉と数々の名曲で紡がれる、恋愛悲劇は「マノン」と並ぶマスネの最高傑作となっている。
byMI
最終更新:2009年9月13日

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