第3幕/ヒーツィングの庭園 お祭りで賑わうヒーツィングの庭園。そこには娘が伯爵の婚約者ではなかったと分かり、やけ酒を呷る踊り子フランツィスカの父カグラーの姿もあった。ツェドラウ伯爵夫人のガブリエーレも、ギンデルバッハ侯爵と連れだって現れ、夫の浮気現場を押さえようとワイン倉庫に身を隠した。程なくして伯爵の従僕ヨーゼフを従えた、踊り子のフランツィスカもやって来て、ガブリエーレ達の隠れている隣の倉庫に入って行った。そうとは知らないツェドラウ伯爵は、これが最後の浮気と自分に言い聞かせながら、お目当てのお針子ペピを見つけると早速口説き出した。ペピは恋人のヨーゼフに悪いと思い始め、これをうまくかわしていた。伯爵が他の女性と祭りに来ていると知っているヨーゼフは、フランツィスカにそのことがばれては大変と1人外へ出て、ボーイを使い伯爵をこっそり呼び出した。フランツィスカが来ていると知った伯爵は、すぐさまペピの相手をヨーゼフに頼み、フランツィスカがいるという倉庫へ向かった。ヨーゼフが言われた場所に行くと、そこには自分の恋人ペピがいた。伯爵と浮気をしてたのかと激しく怒りだすヨーゼフに、ペピは必死に自分の身の潔白を訴えた。その頃2か所のワイン倉庫の前では、外の様子を窺いに出ていた妻ガブリエーレと、愛人フランツィスカがバッタリ!フランツィスカは自分の正体をガブリエーレにばらすと、やはり伯爵が妻と祭りへ行くと言うのは嘘だったと、他の浮気相手の存在を確信した。そこへツェドラウ伯爵がやってくるのが見えたので、妻ガブリエーレは、侯爵がいる方の倉庫にフランツィスカを入れ、自分はもう一方の倉庫に隠れた。やって来た伯爵は、フランツィスカがいると思って入った倉庫に、妻ガブリエーレがいたので大慌て。もう二度と浮気はしないと約束し、何とか仲直りして表へ出た。隣の倉庫ではフランツィスカと、ワインに酔った侯爵がすっかり意気投合し、彼女は表に出ると父カグラーに、侯爵と結婚すると報告した。伯爵に騙されたと怒っていたカグラーも、侯爵の許婚なら願ってもないと大喜び。そこへやってきたヨーゼフに、伯爵がペピの身の潔白を証明し、この2人もめでたく仲直り。ギンデルバッハ侯爵は、これは酒のせいではなく、全てがウィーンの血とウィーンの気質の為せる業だと言い、一同は笑顔で<ウィーン気質>を歌う。そして楽しい祭りの盛り上がりの中、幕となる。
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