第2幕
第1場/ザイーラの部屋
ザイーラが侍女のファティーマに「愛を諦め信仰を護るべきです」と諭されているところへ、オロズマーネがやって来て「私は別の女と結婚する」と言うので、ザイーラは悲しみの余り泣き崩れる。その姿を見たオロズマーネは彼女の愛を信じることにし、「明日全ての真実を明かします」というザイーラの言葉を受け入れる。
第2場/フランスの騎士たちに与えられた宿
解放された捕虜たちがルジニャーノの死を悼み嘆いていると、オロズマーネの家臣メレドールがやって来て「全員速やかに帰国するように」との伝令を伝え、ザイーラの結婚が明日行われることも伝える。ネレスターノは父の死の原因となったこの結婚を、自らの命を懸けてでも阻止しようと誓う。
第3場/宮廷の広間
ネレスターノはザイーラに「今夜会いたい」と手紙を出すが、その手紙は大臣のコラズミーノからオロズマーネの手に渡ってしまう。「来なければ死ぬ覚悟だ」という徒ならぬ内容に一瞬眉をしかめたオロズマーネは、それでも「ザイーラの本心を確認するため…」と敢えて彼女に手紙を渡し様子を見ることにした。侍女のファティーマから手紙を受け取ったザイーラは、再び「愛を諦めるべきか」と悩み、遠くから聴こえる父ルジニャーノを悼む葬送曲に胸を締め付けられる。
第4場/宮廷の庭
夜。ネレスターノは指示通り庭にやって来たザイーラを必死で説得し、何とか結婚を思い留まらせようとした。ところが大臣コラズミーノと共にそれを隠れ見ていたオロズマーネは、その話しの内容から二人が恋人同士だと勘違いし、茂みから飛び出すと怒りに任せてザイーラを刺してしまう。しかし瀕死の状態のザイーラの口から、ネレスターノが彼女の兄だという事実を知ったオロズマーネは、余りのショックに自らも胸を刺し、既に息絶えたザイーラの上に覆い被さるようにして絶命する。(幕)
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