W.A.モーツァルト
魔笛(ジングシュピール)
Die Zauberfloete K.620
序曲と2幕21曲
台本:独/エマヌエル・シカネーダ/johann Emanuel Schikaneder(1751-1812)
初演:1791年9月30日ウイーン郊外/ヴィーデン劇場/Theater auf der Wieden
演奏時間:
序曲約7分/第1幕約1時間/第2幕約1時間10分/約2時間17分
楽器編成:
2Fl(Picc),2Ob,2Cl,2バセットホルン,2Fg/2Hr,2Tp,3Tb/Tim,Str.
パパゲーノの鈴の指定はグロッケンシュピール(鉄琴)だが、現在はCelestaで代用される
概説:
歌劇「魔笛」(モーツァルト)
これはモーツァルトの書いた最後の歌劇だが、イタリア風のオペラではなく、セリフで音楽をつなぐジングシュピール(歌芝居)のスタイルをとっている。恐らくこの作品が上演されたのが、ウィーンの宮廷歌劇場でなく、台本を書いたシカネーダという、俳優の経営する大衆的なヴィーデン劇場だったためでもあろう。またこの歌劇は当時ヨーロッパで流行していた、フリーメーソンの影響を深く受けているという。フリーメーソンとは百科事典によると、世界主義運動の秘密結社で、真理・誠実・信義・国際的兄弟愛を信条とする宗教的団体となっている。モーツァルトもシカネーダも、そしてオーストリア皇帝ヨーゼフ2世、ゲーテ、レッシング、ハイドンも会員であった。作品の中にあらわれる、神秘的な儀式の場面は、明らかにフリーメーソンからの影響と考えられる。
(C)出谷 啓
最終更新:2008年12月27日
RETURN
オペラ名曲辞典TOP