W.A.モーツァルト
オペラ・ブッファ
コジ・ファン・トゥッテ
Cosi Fan Tutte
K.588/2幕、序曲と31曲
女は皆こうしたもの
初演:1790年1月26日ウィーン・ブルク劇場
台本:伊語/ロレンツォ・ダ・ポンテ/Lorenzo da Ponte(1749-1838)
演奏時間:第1幕約80分
第2幕約77分/約2時間37分
楽器編成:
2Fl,2Ob,2Cl,2Fg/2Hr,2Tp,Tim/Str(舞台上にSD)
概説:
歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」(モーツァルト)
「フィガロの結婚」、「ドン・ジョヴァンニ」に続く、モーツァルトのオペラ・ブッファの傑作で、1789年の秋頃から作曲が開始され、完成は翌90年の1月だったといわれている。オペラの内容は、当時のオーストリア皇帝ヨーゼフ2世が大筋を決め、台本作者のダ・ポンテが書き下ろしたのであった。実際に当時ウィーンで起きた事件にヒントを得て、ストーリーが構成されたという説もある。またもう一つ、当時健康を害していた皇帝を喜ばせるために物語が案出されたという説もある。
 「コジ・ファン・トゥッテ」とは、イタリア語で「女はみんなこうしたもの」といった意味だが、この一節は、第2幕のフィナーレ近く、第13場で実際アルフォンソによって歌われる。これは「魔笛」や「後宮よりの逃走」のような、アリアや重唱をセリフでつなぐジングシュピール(歌芝居)ではなく、セッコ・レチタティーヴォによる、典型的なイタリア・オペラの形式で書かれている。そして魅力的なアリアも用意されているが、それよりも重唱を多く採り入れた、アンサンブル・オペラの傑作に数えられよう。(C)出谷 啓
最終更新:2008年12月11日
RETURN
オペラ名曲辞典TOP