<第2幕>
第1場/大広間
結婚式がなくなったとあきれる召使たちの合唱の後、エドアルドが現れ、やっと恋の成就する希望が見えてきたと喜び歌う。アリア<長い悲しみに>(Pietoso al lungo pianto)。エドアルドが立ち去るとそこに偽の王(騎士ベルフィオーレ)とジュリエッタ、財務官ロッカが登場する。ジュリエッタは、「父がエドアルドとの結婚に反対するのは彼に財産がないからだ」と偽の王に訴える。すると偽の王は財務官ロッカに対して、ロッカの甥のエドアルドに、城をひとつと、いくばくかの金を与えるよう命じる。いまだに怒りの収まらないケルバール男爵はロッカに決闘を迫るが、ロッカはなんとか矛先をかわして逃げてしまう。
第2場/庭に通じる玄関の広間
ポッジョ伯爵夫人は彼女の恋人であるはずの、偽の王(騎士ベルフィオーレ)に本当の身分を白状させようとする。しかしベルフィオーレは、義務から本名を名乗れない。彼は自分を明かさずなんとか彼女に結婚を思い止まらせようとし、二人は互いの腹を探り合う。そこにポッジョ伯爵夫人の花婿として、イヴレア伯爵が到着するとの報。偽の王は「貴女の愛する騎士の事はどうするのです」と問うと、彼女は応えて歌う。アリア<彼の愛する人の前に姿を現わして>(Si mostri a chi l'adora)。ベルフィオーレは悩み、彼女はそれならとイヴレア伯爵に会いに出ていき、彼も反対側に退場する。ジュリエッタとエドアルドが現われ、王様の執り成しで結婚が許された事を喜び合う。
第3場/大広間
ポッジョ伯爵夫人は、本名を名乗らないベルフィオーレに落胆して、イヴレア伯爵に対して「もし私の騎士が1時間以内に来ないなら結婚してもよい」と返事をしてしまう。それを耳にした偽の王(騎士ベルフィオーレ)は、なんとか時間稼ぎをしたいと考え、イヴレア伯爵を秘密特使として自分に同行させると言うので、皆が驚く。そこに本物の国王からの手紙が届く。手紙では、秘密裏にポーランドへ帰国した本物の国王は、めでたく国会の支持を得て復位したこと、それに従い、騎士ベルフィオーレの任務が解かれた事が告げられる。ベルフィオーレは自分の正体を名乗り、ポッジョ侯爵夫人への変わらぬ愛を誓う。エドアルドとジュリエッタ、そして騎士ベルフィオーレとポッジョ伯爵夫人の二組の結婚式がめでたく挙げられ、みなの喜びの中、幕となる。
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