ささきなおすけ
佐々木直亮
本籍 東京都三田2丁目1番地
現住所 青森県弘前市大字城南2丁目14番地5
大正10年1月17日東京都港区に生まれ、昭和18年9月慶應義塾大学医学部を卒業し、同年9月より軍務(海軍軍医)に服し、昭和21年10月慶應義塾大学医学部助手、昭和27年5月同大学医学部講師を経て昭和29年1月弘前大学医学部助教授、昭和31年9月同大学医学部教授に就任した。以来昭和61年3月停年退職までの二十九年八カ月にわたり医学部衛生学講座を担当し、この間昭和44年8月より昭和54年7月まで弘前大学評議員、昭和56年3月より昭和61年3月まで弘前大学付属図書館医学部分館長を併任した。昭和61年4月より東北女子大学教授(健康科学)に就任し、平成6年3月に同大学教授を退職した。昭和61年に弘前大学名誉教授の称号を授与されている。
弘前大学着任以来、日本の、特に東北地方に若い時期から多発し、その原因や対策が不明であった脳血管疾患についての疫学的研究を展開し、その予防のための手がかりを得た。すなわち、食塩過剰摂取による疾病発生論的意義を指摘し、また、りんごに高血圧予防の効果があることを初めて指摘した。これらの成果は、世界心臓学会などの専門学会に報告され、その成果は脳血管疾患・高血圧の原因の解明と予防の面から国際的にも高く評価されている。昭和38年から昭和46年まで科学技術庁資源調査会専門委員として、日本の食品流通体系の近代化に関する勧告の作成に関与した。昭和39年日本衛生学会、昭和55年日本循環器管理研究協議会、昭和58年日本民族衛生学会を会長として主催した。また日本衛生学会など多くの医学会の理事、幹事または評議員として、それぞれの学会の運営に携わり、その発展に多くの寄与をし、日本衛生学会、日本民族衛生学会、日本公衆衛生学会、日本産業衛生学会、日本脳卒中学会、日本疫学会、日本循環器管理研究協議会の名誉会員、日本高血圧学会の特別会員に推挙されている。
また、青森県医療審議会、青森県公害審査会、成人病対策協議会、地域保健医療対策協議会などの委員として、地域社会の公衆衛生発展に寄与をした。
昭和49年日本学術会議の推薦により日本における高血圧の疫学的研究について毎日学術奨励賞、昭和56年衛生学における優れた成果によって青森県褒賞、昭和58年青森県の特産物であるりんごの高血圧予防効果を世界にさきがけて指摘したことにより木村甚弥(りんご顕彰会)賞、昭和61年脳卒中・高血圧予防についての疫学研究と地域住民の保健活動の推進の貢献に対し保健文化賞(厚生大臣賞)、平成7年11月勲3等に叙し旭日中綬章を授与され、平成8年脳血管障害に関する基礎的臨床的研究分野における多大の貢献に対し美原賞、同年日本公衆衛生学会推薦により中冨健康科学振興賞が授与され、平成14年2月青森りんごの発展に貢献した功績により青森りんご勲章を授与された。
研究論文は弘前大学医学部衛生学教室業績集(第1−12巻)に、また主たる著書として「りんごと健康」(第一出版)、「食塩と健康」(第一出版)、「解説・現代健康句」(津軽書房)、「衛生の旅(Part 1-7)」等がある。
私の写真 1 誕生から慶應義塾幼稚舎時代
2 中学校普通部時代
5 海軍軍医時代
6 三鷹慶應衛生時代
7 結婚へ