食塩覚書その2追加

 

 食塩覚書(栄養所要量10g以下の意味)をインタ−ネットに出したら早速阿部達夫・平田清文両先生からご連絡を戴いた。大事なことなので追加として書いておく。

11-4-20(阿部先生)「食塩10g以下にするのが望ましいとなったのは先生の発言によるもので私や平田君も関係したことをくわしく書いてあり、改めて認識しました。いろいろ事情があって毎回同じ表現になっているようで・・」

11-4-20(平田先生)「覚書きの内容を拝見し、(食塩所要量10g以下)の字句に多少の誤解があるように思われましたので、この点についてご説明申し上げます。

 先生のご指摘のように昭和54年(日本人の栄養所要量)において初めて(食塩10g以下を適正摂取量とする)ことが栄養審議会に答申されましたが、昭和59年の第三次改正の栄養所要量では、この(適正摂取量)という表現は、誤解を招きやすいので(目標摂取量)という表現に改められ、(目標摂取量)はそれ以後の第四次(平成元年)、第五次(平成6年)の栄養所要量においても用いられています。

 この(目標摂取量)という表現はリン・カリウム・ビタミンE・マグネシウム・食物繊維についても用いられています。

 (目標摂取量)の意味するところは(所要量ほど科学的根拠が明確でないが、食生活の現状ならびに健康問題を考慮して過不足のおそれがあるものに対して、当面目標とすべき摂取量を定めたもの)と理解されています。以上の経緯が示しますように(食塩所要量)とか(適正摂取量)という表現はすべて(目標食塩摂取量)とすることが望ましいと思います」と。

 それぞれ委員会の審議に関係した方々のご意見で貴重なもので記録にとどめるべきと考えた。(11-4-22)

弘前市医師会報,265,62,平成11.6.15.

もとへもどる