生き生き健康 あふれる未来
日本人の平均寿命が世界一になった。「金メダル」である。
平均寿命がどのような資料にもとずいてどのように計算されているか知らない方にとては、その数字だけみ、世界一長寿になったといわれれば、ただそう思うだけであろう。
日本ではこれから総理大臣にでもなろうという人が、自分の年齢と平均寿命の数字と比べてみて「平均寿命の七十六歳まで、あと七年は耐用年数がある」という最も一般の人が間違う解釈をするような常識のある国であると、専門家は思うのである。
世界をあげてタバコ対策に取り組んでいるときに日本では待ったをかけられ、「日本列島慢性食塩中毒」といえる日本での減塩キャンペ−ンをやろうというのに大蔵官僚が待ったをかける国なのである。厚生省の担当官が「長期的視野からみた健康づくりの重要性を説き、結局はそれが医療費の節減につながること、したがってこれからの高齢化社会へ向けて、最終的にはもっとも効率的な保健施策であること」を大蔵予算説明の場で説いてもである。
世界は「二000年までにすべての人々に健康を」を目標にし、「予防」は勿論のこと、「健康増進」(ヘルスプロモ−ション)から「健康投資」の重要性を認め始めているのである。
世界一長寿になった一方、青森県は日本一短命県と云われる。世界一、日本一といえば青森県にも沢山ある。弘前のさくらは日本一世界一、白神山地は世界の自然遺産の候補といわれ、日本一の健康優良学校もあり、合唱で日本一になった小学校もあり、最近では弘前の子供達は一輪車の団体競技で世界一になった。青森といえばりんご、りんごにも「世界一」がある。
沖縄県は長寿県であり、わが青森県は短命県と云われる。だが何故沖縄は大阪とならんで肺ガンの死亡率が日本一高いのか説明されていない。いずれも統計の示す問題であって、その統計の解釈は専門家にまかすべきである。
平均寿命の数値で青森県とくに男性の平均寿命は「ワ−ストワン」で話題になった。数字そのものは数年前の日本一平均寿命が長い県とほぼ同じであるが、ビリはビリである。新幹線が青森にこないようなものである。でも「短命県返上」に予算がとれた。
そこで始まったのが「生き生き健康県民運動」である。
青森県では急にこのような運動が始まったのではなく、いまから三十年以上も前から「明日の健康を求めて」色々なことをしてきたのであるが、今度はこのような形の県民運動として展開したのである。専門家による推進委員会をつくり、関係団体が集まって推進会議をひらき、テ−マをきめた
「生き生き健康 あふれる未来」である。
「二十一世紀の青森県を展望し、県民が生き生きと長生きし、生きがいのある人生を送れるよう願いをこめているものです」とのスロ−ガンのねらいであった。
いずれも現在考えられることをもってみたのだが、知識だけでなく、実践をすれば、将来は明るいと思われる。
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