先日の大蔵省発表”献立表”を新聞でみて、時計の針が、十年か二十年逆もどりしたのではないかとおどろいた。
ごはん・ごはん・ごはん・塩づけ・塩づけ・それに煮物、汁物ときては、旧来の日本の食生活の型を一歩もでず、食塩過剰摂取になって血圧に悪く、正に高血圧型献立であるからである。これでは日本人はすくわれない。
白米の過食の害が説かれ、パン食の普及がさけばれているのに、ごはん・ごはん・ではこまるのである。良いたんぱく質を含む乳製品の利用もなく、一体食生活と健康との関係はどう考えられているのだろう。
このような献立が、大蔵省という役所から出され、それを作ったのが国立栄養研究所というのでは、まさにトサカにきてしまったというのが、読後の感想である。