近ごろTVをみているとローマ字の表示に、「A」とあるはずなのに「Λ」と表示してあるCMが目だつようになった。
サッポロとよませようとしているのに「SΛPPORO]であり、日生なのに「NISSΛY]なのである。
と思っていたら、「A]と「Λ」は全くの別文字との投書が新聞にあった。
投書の主旨は「アルファベットという単語は、ギリシャ文字の初めのαとβを並べて読むことに由来している。この二つの文字の大文字はギリシャ文字でも、A、Bと書く。このようにロ-マ字とギリシャ文字は密接不可分な関係にある」「Λはギリシャ文字ラムダλの大文字で、ロ-マ字ならLに相当する文字であってAとは別のものである」と。
そして「JAL」が「JΛL」と書くようになると、横文字の国の人々は、このロ-マ字とギリシャ文字の混じった表示を見て、大部分の人は素直にJALとは読めず、困惑することであろう。英語表示ならJALと書かなくてはならないと述べていた。
学問のある人は気になるのであろう。
このワ-プロを打つ場合でも、漢字コ-ドJIS第一水準で「Λ」はギリシャ文字のJISの262Bであり、「λ」はJISの264Bであった。 ・・・
日本人の場合は「A」とか「Λ」をどのようにみているのであろうか。 ただなんとなく全体としてかっこうよいととられているのではないだろうか。
SONYの盛田昭夫さんの書いた本をみていたら、「ベ-タマックスはわが社の自慢の商品であった。日本語でベタと発音されるこの語は、余白を残さずにぬりつぶすことを意味している。木原氏は、ガ-ドバンドの余白を残さず、テ-プを全部使うことをその語で表した。またベタという音は、ギリシャ文字のβともよく似ていることから、ベ-タマックスという商品名を考えた」と書いていた。となるとベ-タの持つ意味は外来ではなくベッタリという日本語であるのだが、おそらく誰も日本語とは思わず、なんとなく舶来で電気的な意味がありそうに思っているのではないだろうか。「SONY]も苦心の社名であるとも書いてあった。
日本といわず、どこでもある記号・デザインになにか意味が感ぜられてくると、ひとり歩きを始めるのではないだろうか。
私の記憶では「A]を「Λ」として使いはじめたのは、もう随分前のことでNASAがデザインとしてNΛSΛとして使い始めて以来のような気がするのだが。
ロシア文字またアラビヤ文字そして最近ではハングル文字がそれぞれかっこうよく感ぜられるようになると日本では広く使うようになるのではないだろうか。
漢字から、ひらがな・カタカナなど日本流に使い始めた国民性からみても、外来語を適当に日本流に解釈して使ってしまうやり方からみても、日本はなんと頭の柔らかい国民性をもっているものかと感じるとともに、伝統を重んじる国の人々とつき合う難しさを感じないわけにはいかない。 日本の最近の傾向をみていると益々「イメ-ジ」の国になっていくような気がするのだが、こと健康に関する学問的な言葉や記号になると、そうはいってはいられない気がするのである。(1・8・22)