記憶にのこる言葉・文章など(その3)

 

その7

 

 今年の世相をあらわす漢字として「命」が選ばれたと発表があった。私には何年か前にあった「夢」に記憶がある

 それは1963年11月だったか、ワシントンの広場で何万かの群衆を前に話かけたキング牧師(Martin Luter King,Jr)の言葉であった。

 「I have a dream !」と語りかけていた。

 「私には夢がある」「いつの日にか ジョ−ジア州の丘で かつての奴隷での子孫と奴隷主の子孫が兄弟として同じテ−ブルに座る時がくるという夢がある」「私の4人の子供達がいつの日にか 皮膚の色でなく 人格によって評価される国に住むという夢がある」と。

 その博士が暴力によって物事を解決しようとする人々(マルコムXとかいわれていた)を批判していたこともあったが、1968年テネシイ−州で白人男性によって暗殺された悲劇も記憶に新しい。

 アメリカで公民権法(Civil Rights Act)が制定されたのは1964年であるので、私がアメリカへ始めていったのはそのすぐ後であったが、昔の「差別」のあとは色々なところにあった記憶がある。

 福沢先生が欧米へ旅立つたとき「黄色の人種」に差別があることを感じ、日本の「独立」を考えた時代のことを思ったものだった。

 夢というと向井千秋さんも「夢をみれば、それがなしとげらられるのだ」とかいっていた記憶がある。夢は目標であり、夢をかなえた人の言葉と受け取った。

 松坂大輔投手がレッドソックス入団が決まったというニュ−スをみていたら記者会見での言葉が紹介されていた。

 「僕は夢という言葉はすきでないです。見ることはできてもかなわないものが夢。僕はずっとここで投げられると信じて、目標にしてやってきたから、今ここにいるんだと思います」と言いきったとあった。

 かつて「自信は確信に変わった」とかいっていた若い人の感覚とうけとった。これからどんな成績が見られるかが楽しみである。(20061217)

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