第2幕 アドメート王の宮殿
第1場
王宮では人々が集い、王の復活を喜び合い「悲しみの後に訪れた幸せ。死に瀕した王国が蘇った!」と歌う。
第2場
アドメート王が登場し、信じられない奇跡によって命が蘇ったと喜ぶ。すると廷臣のエヴァンドロが「名も知れぬ生贄によって王の命は救われたのです」と知らせる。民衆は「生きて下さい!」と王への讃歌が繰り返される。
第3場
アドメート王はこの至上の喜びの時に、なぜアルセスト王女の姿が見えないのかと訝る。そこに衰弱したアルセストが現れる。再会を喜び合う二人は民衆の讃歌に包まれるが、アルセストは死に怯えアリア「神よ、勇気を」と歌う。アドメート王はアルセスト異変に気づき理由を問いただす。アルセストは「死んでも貴方を愛し続けます」と苦しい胸の内を隠し、愛を歌う。苛立つアドメート王が退席しようとするので、アルセストはついに「生贄は私なのです!」と告白する。一同が息をのみ、アドメート王は「神々は何と残酷だ!アルセストなしに生きられぬ!」と神々に激しく憤りながら去り、アルセストは泣き崩れる。
第4場
人々がアルセストの悲運を嘆き見守る中、衰弱したアルセストは横たわり「大いなる勇気を」と愛する者を残して死んで行く悲しみを歌う。そして民衆とともに「人生は夢のようで、花のように儚い」と歌うが、次第に取り乱し、その場を去る。

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