第2幕 インドの街の広場
街の市場では露店がひしめき合い、インド人や中国人の物売りの声が響いている。やがて正午の鐘が鳴ると市場は閉まり、今度は巫女達の踊りが始まった(バレエ)。踊りが終わると、そこへバラモン教の僧侶ニラカンタと娘のラクメが、乞食に変装しやってきた。ニラカンタはラクメに、何度も歌を歌わせた(鐘の歌)。それはラクメの美しい歌声に釣られて、憎き侵入者が再び現れると察していたのだ。そこへイギリスの陸軍士官ジェラルドが現れ、驚くラクメに近付いて来たので、ニラカンタはその男が復讐の相手であると気付いた。けれどちょうどやって来たイギリス兵達の行進で、ジェラルドが群衆に紛れてしまったので、ニラカンタは必死にそれを追った。再びラクメの許へ一人戻って来たジェラルドに、ラクメは森の中の隠れ屋に身を隠すことを勧めた。兵士としての立場もあるジェラルドが悩んでいると、雑踏に紛れたニラカンタが近付いてきて、ジェラルドは刺されてしまった。一行が去った後、ラクメは一緒にいた召使のハジに命じ、まだ息のあるジェラルドを森の中へ運んだ。子供の頃からラクメの面倒を見ていたハジは、ラクメのためなら何でもしようと思っていた。
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