<第2幕>真夜中の森
神秘的な間奏曲で幕が開き、森は闇に包まれている。深く眠るタイテーニアのそばで職人達の舞台稽古が行われている。機屋のボトムがパックのいたずらでロバの化け物に変えられてしまうと、仲間は怖がって逃げてしまう。残されたボトムが「ツグミの体はまっ黒け」と歌うとタイテーニアが目を覚まし、ロバの化け物に夢中になる。そして四人の妖精達;豆の花、クモの巣、からしの種、蛾、を呼び「この紳士を丁重におもてなしなさい」と言いつける。四人の妖精達はボトムの頭を掻かされたり、ヒズメを磨かされたりと忙しい。やがて妖精達の演奏に合わせて踊るボトムとタイテーニアは疲れてベッドに入る。オーベロンは化け物の傍らで眠るタイテーニアを見て満足する。その時ハーミアを追ってディミートリアスが現れ、パックの間違いが発覚する。怒ったオーベロンは「紫に染まった花の汁」を妖しく歌い、疲れて眠ってしまったディミートリアスに媚薬を塗る。そこにちょうどライサンダーから逃げ惑うヘレナが声をあげるのでディミートリアスが目を覚まし、計算通りヘレナに恋をする。突然ディミートリアスからも愛を告白され、混乱するヘレナは「何を企んでいるの?」とハーミアに食ってかかり女性同士の喧嘩になり、更にライサンダーとディミートリアスも巻き込んで決闘になる。オーベロンはパックの失敗を叱責し、媚薬の効果を消す薬草を渡し、ライサンダーの魔法を解くよう言いつける。パックは魔法で四人を操り、森を走りまわらせる。疲れ果てた四人が眠りにつくと、パックはライサンダーの魔法を解く。妖精達の美しい歌声が響き、森は静寂を取り戻す。
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