あらすじ:
13世紀北イタリアのヴェローナでは、教皇派のカプレーティ家と皇帝派のモンテッキ家が代々抗争を重ねていた。
第1幕:第1場
カプレーティ一族の家長カペッリオの館。一族が集まっている。テバルドが皆に、宿敵モンテッキ一族が新たな抗争を図っていること、そしてモテッキの使者が和平の交渉に訪れることを告げる。モテッキ一家のロメオは、かつてカプレーティ家の子息を殺したことから恨まれていた。しかしこのロメオとカペッリオの娘ジュリエッタは密かに愛し合う仲だった。それを知っていた老医者のロレンツォは、もう憎しみ合う争いは止めようと忠告するが、だれも耳をかさない。一方カペッリオの娘ジュリエッタと婚約をしているテバルドはロメオへの仇を打つと誓い、カヴァッティーナ「復讐を果たすのはこの剣」を歌い、さらにジュリエッタへの愛を歌う。カヴァレッタ「ああ、私は彼女をこよなく愛する」。カペッリオは今夜婚礼の式を上げるという。やがてヴェローナの領主であるエッツェリーノ大公の使者として、宿敵モンテッキ家のロメオがやってくる。ロメオは長い間放浪していたためカプレーティ家の人々に顔が知られていないことを良いことに、自ら使者としてやって来たのだった。ロメオは和平を申し入れるとともに、和平の証としてジュリエッタとの結婚を願い出る。カヴァッティーナ「たとえロメオがご子息を死に至らしめたとはいえ」。しかしカペッリオはその申し出を一蹴し、ジュリエッタがすでにテバルドと結婚することになっていると言う。その横暴な態度に怒りロメオは去る。カプレーティ一族は口々に復讐を誓う。
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