【あらすじ】
時と所:17世紀・パリ
第1幕
第1場/パリの広場
広場で群衆が「早く殺人犯を捕まえろ!」と騒いでいる。兵士たちを引き連れた衛兵隊長がやって来て「殺人犯を捕えるため、取り締まりを厳しくする」と、王からの布令を読み上げ去って行く。最近パリの街では、カルディヤックという金細工師の作る金細工を買った人物が必ず殺され、その作品が盗まれるという事件が頻発していた。そこへカルディヤック本人が通り掛かるので、人々が偉大な金細工師である彼を羨望の眼差しで見ていると、一人の貴婦人が騎士に向かい「もし彼の金細工を私にプレゼントしてくれたら、貴方のものになってもいいわよ」と持ち掛けた。騎士は彼女を自分のものにしたいと「例え命を懸けてでも、必ず彼の金細工を手に入れてみせる!」と誓った。
第2場/貴婦人の部屋
夜になり貴婦人が部屋でうとうとしている所へ、騎士が現れた。騎士は約束通りカルディヤックの作った宝石入りの金細工のベルトを持って来ていたので、貴婦人はとても喜び騎士に抱き付いた。するとそこへ突然覆面をした何者かが現れ、騎士を刺し殺し金細工を奪い去って行った。

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