第4幕 黄泉の国と天国
黄泉の国ではフェーベがカストールを失った苦悩のなかで、復讐に燃え悪魔を連れて登場する。そこに神の使者エルキュールが現れ、悪魔達は退治され、フェーベの企みは打ち砕かれる。ポリュックスはエルキュールに黄泉への道案内を頼む。復讐に失敗したフェーベは絶望し立ち去る。そのころカストールは天国で失意の日々を送っていた。そして「永遠の平安の国で、私の悲しい心は冷たい影を落とすだけだ」と歌う。天国の霊は「カストールが私達のように、幸せでありますように」と励まし、愛の残酷さと天国の幸せを歌う。その時、黄泉の国をぬけて、ついにポリュックスが天国に現れる。再会を果たしたカストールとポリュックスは固く抱き合う。そしてポリュックスが、カストールの命が蘇る事を告げると、感激するカストールは「また兄弟二人で支え合って生きていける!」と歌うが、自らの命の再生と引きかえに、ポリュックスが永遠の命が失う事を知らされると「ポリュックスを犠牲にして生きることは出来ない!」と再生を拒む。ポリュックスは「神はカストールの命を祝福している!」と歌い、愛するテライールのためにも生き返るように説得する。結局カストールはテライールに別れを告げるために、一日だけ地上に戻るが必ず天国に帰って来ると約束する。
第5幕へ
オペラ名曲辞典TOP