第1幕 第1場 エーゲ海に浮かぶ島
海賊たちの、自らの自由を称える勇ましい合唱で幕が開く。海賊の首領コッラードが現れ、アリア「初恋の頃は全て微笑んでいるようだった。」と歌う。コッラードは、恋する人はいるが安定よりも、勇壮な生き方を捨てられないでいる。そこに、手下のジョバンニがギリシャの偵察者からの知らせを持って来ると、早速、海賊達に出撃の準備を命じる。コッラードと海賊達はこぞって回教徒への戦いに勇みたつ。
第2場 コッラードの館
コッラードの愛人メドーラは、身の危険を顧みずに信念のために戦いを繰り返すコッラードの身を案じ、ハープを手に、一人残される淋しさと不安な気持ちを歌う。アリア「この暗い考えを」。そこにコッラードがトルコの回教徒襲撃のために出航する事を伝えにやって来る。コッラードは心配するメドーラを安心させようとするが、メドーラはこの戦いに行ってしまったら、もう二度と生きて会うことは出来ないと、泣きながらコッラードを引き止める。しかし、出航の合図の砲声が鳴り、泣きすがるメドーラを残し、コッラードは戦いに向かう。
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