第2幕 第2場
ロクサーヌの家の前
ラグノーは、妻のリーズに逃げられ、店を無くし、今はロクサーヌ家の使用人になったと家政婦に話している。ロクサーヌが詩の朗読会に出かけようと支度していると、戦地に赴くこととなったギーシュ伯爵が現れる。連隊長に任命された彼は、このチャンスを利用して輩下に配属された青年隊やシラノに恨みを晴らそうと企んでいる。クリスチャンの身を案じるロクサーヌは、伯爵に「青年隊やシラノを戦場に行かせない方がかえってプライドの高い彼らへの復讐になる」とうまく進言。ギーシュ伯爵はそれをロクサーヌの自分への愛ゆえの言葉であると勘違いし、その計画に乗ることにして去る。
一方、クリスチャンは自らの言葉でロクサーヌの愛を勝ち取ろうとするが失敗、結局シラノに助けを求める。シラノは自室に帰ったロクサーヌをバルコニーに呼び出し、闇夜に紛れてクリスチャンに愛の言葉を伝授し、代わりに囁かせるが、じれったくなって自らの声でロクサーヌヘの想いを謳い上げる。心動かされたロクサーヌは、その言葉を囁いていたはずのクリスチャンを迎え入れ、□づけする。

第3幕へ
オペラ名曲辞典TOP