第5幕
 サン・ジュストの修道院。皇太子を待つ王妃は、過ぎし日のフォンテンブローの森の思い出を懐かしみ、彼にロドリーゴの遺言を伝え、新しい人生を歩ませるよう、自分の役割りを「世のむなしさを知る神よ」とうたう。そしてカルロに2人の愛を浄化させて、フランドルの民のために命を捧げるよう決意させる。彼らは天国で再会することを約束し、別れの悲しみをうたい上げ、「永遠にさらば」と二重唱になる。その場に国王と宗教裁判長があらわれ、2人を逮捕するよう衛兵に命令する。するとカルロ5世の墓が開き、修道僧の姿をしたカルロ5世の亡霊が、カルロを墓の中に引き入れる。エリザベッタはそこへ倒れ、人々は驚愕するうちに幕は降りる。(C) 出谷 啓

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