【あらすじ】
時と場所19世紀後半のチェコのスロヴァーツコ地方
第1幕 粉ひき小屋
水車の回る小川の畔で、美しい娘イェヌーファが祖母とジャガイモの皮むきをしている。イェヌーファは従兄で製粉所の跡継ぎであるシュテヴァと恋仲で、子供を身ごもっている。今日はシュテヴァが兵隊検査に行っているので、イェヌーファは心配で仕事が手につかず祖母に注意される。すると側で作業をしていたシュテヴァの異父兄のラツァがイェヌーファをかばう。ラツァは連れ子であるために使用人のように働かされていた。そこに製粉所の親方が現れて、シュテヴァが兵役を免れた事を告げると、イェヌーファと祖母は大喜びをする。優しい親方はラツァがイェヌーファに想いを寄せていることを見抜いていて、慰めるようにラツァの切れないナイフを研いでやる。そこに新兵達が「金を払えぬ貧乏人は兵隊に行かねばならぬ。」と歌いながらやってくる。兵役を免れて帰ってきたシュテヴァは酔っていて、自分は娘達にもてると自慢し、イェヌーファを悲しませる。話を聞き小屋から出てきたイェヌーファの継母コステルニチカは「若い頃、飲んだくれだったシュテヴァの父親に恋をして、辛い結婚をしてしまった」と歌い「シュテヴァが禁酒するまで、1年間結婚を待ちなさい」と娘イェヌーファを諭す。妊娠を隠しているイェヌーファが不安のあまり泣き出すと、悪びれていたシュテヴァも一時優しくなり、「誰よりも美しい頬(ほほ)」を甘く歌って帰って行く。それを見ていたラツァは嫉妬に燃え「シュテヴァが好きなのは、その頬だけだ」と罵倒し、もみ合ううちにナイフでイェヌーファの頬を切りつけてしまう。
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