第2幕 砂漠の戦場
戦いの幕が切って落とされ、兵士たちは「白い王(アリム)が危ない」と報告する。不安にかられるシタは遠くから聞こえる戦いの音を聞きながらアリム王の生還を祈っている。シタと侍女カレドは「大地を愛撫する黄金の風で、戦いも鎮まる」と二重唱し、眠りに就く。そこに逃亡兵隊達がなだれ込み「完敗だ!死が来る!野は黒い軍勢(マームド軍)で埋め尽くされた」と叫ぶ。シンディアが現れ「アリムは冒涜的愛のために神に罰せられた。瀕死のアリムの政権は終わった。私に従え!」と兵士達をそそのかす。そこに負傷したアリムが現れ「私は生きている。お前達を生かすために最後まで戦う!」と兵士達に戦場に戻るよう説得する。シンディアは「シタを奪った復讐だ。死ね!」と憎しみを露わにする。アリムは自分を襲ったのはシンディアだと気づき、裏切りを責めるが、兵士達は戦いを放棄しシンディアに従い去っていく。そこにシタがアリムを探しにやって来る。一人倒れるアリムを見つけ、抱き起こし、愛を告げる。アリムはついにシタの愛を得た事に満足するが、裏切りに絶望し息絶える。泣き叫ぶシタをシンディアが力ずくでラホールに連れ帰る。
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