祝宴の途中、ニネッタの父フェルナンドがやって来る。彼は長い間兵役を務めていたが、娘に会うための帰還許可の件で隊長といざこざを起こし、軍法会議で死刑を宣告されて脱走してきたのだった。一文無しのフェルナンドは、娘にたった一つ残った財産だという銀の食器を託すと、それを売ってお金に替えて栗の木の下まで持って来てくれるように頼む。そこへ行政官が現れ、脱走した死刑囚の手配書を見せる。眼鏡を忘れ字が読めないという行政官に代わり、ニネッタが人相書きを読み上げる。しかし機転を利かせたニネッタは人相書きを父とは別人になるよう読み上げる。行政官はニネッタに言い寄り始める。ニネッタが怒り、隠れていた父フェルナンドも出てくるので、行政官は不満げに立ち去る。この騒ぎの間、先にルチアがニネッタに預けた銀食器の中から、カササギが1本のスプーンを盗み出す。
つづく
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