<第3幕>
第1場/イスの国の宮廷
ローゼン王女の部屋の前では、王女の友人たちが部屋の扉を守っている。そこへミリオの友人たちが現れ、扉を開けろと合唱する。結婚する者たちへの古い風習の儀式である。やがてミリオが現れ「無駄なことです。愛しい人よ Vainement, o bienaimee」と歌うと、ようやく部屋の扉は開かれ、中から出て来たローゼンがミリオの手を取り皆は礼拝堂へと向かった。その場に誰もいなくなると、そこへマルガレードがやってくる。マルガレードはイスの国を滅ぼそうとしつこく追って来るカルナックを振り切るが、カルナックに「ローゼンとミリオはお前を裏切り幸せそうだぞ…」と耳元で囁かれると、再び復讐心が燃え上がり、カルナックに水門の場所を教えてしまう。
その後礼拝堂から出て来た王やローゼンが、自分のことをとても心配していることを知り、水門の場所を教えたことを後悔するマルガレードだったが、時既に遅く..辺りには大量の水の流れる音が響き出した。水門の様子を見にいったミリオは、カルナックの姿を見付け彼を倒し、国中の者に国を出て避難するようにと指示を出した。
第2場/宮廷近くの丘の上
イスの国は大洪水となり、避難した丘の上にも水が迫って来ている。マルガレードが皆に自分の犯した罪を告白すると、民衆は激しく怒り「王女に死を!」と叫ぶ。王は可哀想な娘のために民に許しを請うが、民衆の怒りは全く収まらず、ローゼンとミリオは必死でマルガレードを守った。
すると突然マルガレードが走り出し、崖の上から「国をお守りください!」と神に祈りを捧げると、海の中に我が身を投じた。光と共に宙に守護神サン・コランタンが現れ、水は静かに引いていく…。人々が神に感謝の歌を捧げ幕となる。
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