第2幕
第1場 エネーの宮殿
夜になり、木馬の中に潜んでいたギリシャ兵が姿を現し、外壁の外で待機するギリシャ軍のために門を開けトロイアを占領してしまう。その頃エクトル王子の亡霊が司令官エネーの夢に現れ「トロイアは墜ちた。イタリアに行き、新しい帝国を築くように」と命じる。駆け付けた神官パンテーからトロイア占拠を知らされたエネーは息子のアスカーニュとパンテー、コレーブと兵士を伴い急ぎギリシャ軍への反撃に立ち上がるが時すでに遅く、トロイアの町は砲火に包まれていた。
第2場 プリアムス王の宮殿
トロイアは陥落し、女達は悲惨な運命を嘆き悲しみ、祈りを捧げている。カサンドルは「英雄エネーの一行が生き延びて、やがてイタリアに新しいトロイアの帝国を築くであろう」と予言し「辱めを受け奴隷としてギリシャ軍の手に落ちるより死を!」と歌う。乱入してきたギリシャ兵に囲まれ、カサンドラが自害して果てると、女達も「イタリアへ!」と叫びながら次々と命を絶っていったのである。
第3幕へ
オペラ名曲辞典TOP