第2幕
城内の一室。魔女たちの予言どおり、王になったマクベスだが、バンコが王の父親にという、予言に不安を感じた夫妻は、バンコ親子の殺害を計画する。マクベスが立ち去った後夫人は、邪魔物はすべて消すのだと、アリア「光は衰え」をうたう。
マクベスの城の近くの公園。刺客たちがバンコと、その息子を待ち伏せている。通りかかったバンコは、不吉な予感を感じて、「空が急に翳ったように」とアリアをうたう。刺客が襲って来ると、バンコは自分が犠牲になって、息子を無事に逃す。
マクベスの国王就任の祝宴が開かれ、マクベス夫人が「乾杯の歌」をうたって、客たちを接待している。そこへ刺客の1人が戻って来て、バンコは片付けたが、息子を取り逃がしたと告げる。マクベスがバンコの席に目をやると、血まみれのバンコの亡霊が座っている。だがこの亡霊は、マクベスにしか見えない。消えてはあらわれる亡霊に、マクベスはすっかり取り乱して、夫人が必死に夫の気を静めようとするが、再び現われた亡霊に怯えて、マクベスが剣を抜いて切りかかるので、祝宴の座は白け切って、人々はマクベスの悪事にうすうす気づくのであった。
(C)出谷 啓
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