第2幕 森の中
一人になったドリンダは、森の中で美しく囀るナイチンゲールに悲しみを打ち明けている。そこにやって来たオルランドは、イザベッラ王女の一件はドリンダの告げ口だと思い込み「なぜ出鱈目を吹き込んだか!」と責める。無実を訴えるドリンダの腕に光るブレスレットに気がついたオルランドは、アンジェリカの裏切りを確信し茫然となる。傷心のドリンダは「森のざわめきはメドーロの愛。美しい花はメドーナの姿」と失恋の痛手を歌う。それを聞くオルランドは、深い絶望に沈み、復讐を誓う。再びゾロアストロが現れ、アンジェリカとメドーロにオルランドの復讐が始まる前にここを立ち去るよう警告する。メドーロは二人の名前を月桂樹に彫りこみ、去りがたい思いで森を後にする。アンジェリカはオルランドに後ろめたさを感じながらも「私は恩を仇で返す女。恋心には抗えない」と歌う。二人を探し、追ってきたオルランドは、月桂樹に彫られた二人の名前を見つけ改めてアンジェリカへの復讐を誓う。錯乱状態となったオルランドは黄泉の国の女王プロセピーナの涙を感じる。するとオルランドの怒りは鎮まり「私を苦しめる苦悩。プロセピーナの涙が怒りを沈める。愛の地獄で自ら涙を流す」と歌う。
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