天国と地獄
時と場所:神話時代。ギリシア地方。その他天国と地獄という超地上的な場面が展開される。
あらすじ-第1幕
世論が現れ、その正しさを述べて序唱を歌う。オルフェーの妻エウリディーチェは羊飼アリステのために花輪を作り小屋へ投げ入れる。彼女は夫のオルフェーに飽き飽きしてアリステに恋している。しかしそのアリステは実は地獄の大王プリュトンで、エウリディーチェを誘拐するために変装して住んでいるのである。一方オルフェーは、妻を自分の好きな羊飼の娘クロエと間違えて愛のセレナードを歌う。お互いの浮気がばれて喧嘩の2重唱をはじめ別れてしまおうとする。しかしオルフェーは世論の制裁を恐れ、エウリディーチェとアリステがいつも恋をかたる麦畑に毒蛇を隠す。エウリディーチェは毒蛇にかまれ倒れてしまう。アリステは大王の本性に戻り、エウリディーチェを地獄に連れ去ろうとする。オルフェーは妻がいなくなったことを悲しむどころか羊飼の娘の所へ行けると喜ぶ。が、世論に「後世のためにも大神ジュピテルに頼んで妻を黄泉の国から取り戻せ」と命じられ、しぶしぶ天国へ向かう。天国では1人眠りの神モルフェーだけが起きていて他の神は寝ていた。そこへ角笛が響き一同は目を覚ます。目を覚ました神々はジュピテルの暴君ぶりを糾弾する。また女性誘拐容疑でプリュトンを呼ぶが、ジュピテルだって下界の女達と不品行の数々を犯しているとやり返される始末。世論とオルフェーはグルックのアリアをもじり「妻を帰して欲しい」と歌う。ジュピテルは一同の神々を連れて地獄へ向かう。
つづく

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