間奏曲3「日曜の朝 Sunday Morning」
第2幕
第1場/海辺
 日曜の朝。海辺の教会からは讃美歌が聴こえてくる。エレンはピーターの引き取った少年ジョンの面倒をあれこれみてあげているが、この日ジョンのセーターを編みながらふと彼の首筋を見ると、そこには打たれた傷痕があった。エレンはすぐにジョンが酷い扱いを受けていると気付き、安息日なのに彼を漁に連れ出そうとするピーターを激しく非難した。しかしピーターは「君との結婚や皆を見返すために、必死で働いて家を買うんだ!」と取り合わず、別れを切り出すエレンに憤慨すると彼女の頬を打ち、無理やりジョンを連れて行ってしまった。その様子を店の窓から見ていたボアー亭の女将、薬剤師のネッド、漁師のボブは、教会から出て来た村人たちや牧師に一部始終を話すと「皆で少年虐待の証拠を掴もう」と、ピーターの家に乗り込むことにした。
間奏曲4「パッサカリア Passacaglia(古い舞曲の音楽形式のひとつ)」
第2場/ピーターの住んでいる小屋
 ピーターは泣いているジョンに「さっさと支度をしろ!」と言い漁の準備をする。将来の夢を思い常に気分を明るくしたいピーターだったが、実際には船上で死んでいった少年の幻が日々現れ、彼を悩ませていた。その時多くの村人たちがこちらにやって来る声がしたので、ピーターは慌てて「裏から崖伝いに海へ下りろ」とジョンに指示をする。ところがジョンは足を滑らせ崖から落ちてしまい、驚いたピーターはすぐに後を追い崖を下りて行く。ピーターの家に着いた村人たちは、家に誰もいなく虐待の証拠も見当たらないので、すぐに帰って行った。ただ一人船長のバルストロードだけは小屋に残り、何かに気付いたように開け放たれた裏口から外へ出た。
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