第3幕/村の通り
季節は夏になった。セミョンとソフィアは相変わらずトカチェンコに結婚を反対されている。ある日の夜、怖い夢を見たと怯えるソフィアをセミョンが慰めていると、トカチェンコが出て来て「少なくとも秋までは結婚など許さないぞ!」とソフィアを家の中へ入れる。そこへ水兵のツァロフとリュブカのカップル、セミョンの妹フローシャとその恋人ミコラが通りかかり、落ち込むセミョンを励ました。
明け方、村にドイツ兵が現れた。トカチェンコは待ってましたとばかりに土地を配分した水兵のツァロフと、配分書を保管しているイワセンコ老人の居場所をドイツ軍大尉のヴィーロフに教え、2人は処刑されてしまう。更にトカチェンコは「村民の危険分子リスト」なるメモを大尉に渡し、先頭に名前の書かれたセミョンの抹殺を示唆。それを聞いたソフィアが、セミョンの妹フローシャを使い彼に危険を知らせ、セミョンはミコラと共に村から脱出する。2人は処刑されたツァロフとイワセンコの遺体を一緒に運び出し、敵への報復を誓った。恋人ツァロフの死を知らされたリュブカは、狂ったように泣き叫んだ。セミョンたちが逃げ出したと分かり、ドイツ兵はセミョンの家に火を放つ。村人たちは迫り来る恐怖に包まれた。
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