第2幕
パルレモに近い風光明媚な谷間。亡命していたシチリアの闘士プロチダが、久しぶりに祖国に帰り、「おお、パレルモ」のアリアをうたう。教会から帰りの皇女とアリーゴに近づき、今こそ復讐の期は熟したと告げて去る。アリーゴは皇女に、自分は彼女を愛していて、命もいとわない気持ちだが、身分が違うと告白するが、皇女は兄の仇が打てたら、私はあなたのものになると誓う。そこへ総督からの招待が届くが、アリーゴは拒絶したので、強引に拉致されてしまう。戻って来たプロチダは手を打って、村の若者に12人の花嫁を伴なわせ、タランテラを踊らせる。そこにたむろしていたフランス兵に、プロチダは親フランス派を装って、娘たちを誘拐することをそそのかす。フランス兵たちはそれに乗って、花嫁たちに襲いかかり、抱き上げて連れて行ってしまう。皇女はプロチダの気転で救われるが、花嫁たちを奪われた島の男たちは怒り狂い、フランス人たちの舟遊びの歓声を聞いて、呪いを込めて彼らに復讐を固く誓う。
(C) 出谷 啓
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